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EMZTIMES

【国際税務】相互協議の現状は?仲裁に移行したら?気になるポイントを詳しく解説!

EMZ(エムズ)通信

2020年2月17日発行  第129

 

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国際税務ニュースレター

2020年3月号

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未だ新型コロナウイルスの影響が続いていますが,

新年度の4月にあわせて気持ちを切り替え、この厳しい時期を乗り切りましょう。

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本号のテーマ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
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■■ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
■ 相互協議の現状とBEPS防止措置実施条約の仲裁規定”

 

2019年11月、国税庁は「平成30事務年度の『相互協議の状況』について」iを公表しました。今回は、相互協議の現状と、それに関連してBEPS防止装置実施条約(以下「BEPS条約」)の第6部(18条~28条)で定められている仲裁規定について紹介します。

 

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・相互協議の現状

相互協議とは租税条約の規定に基づき、①国際的な二重課税が移転価格課税等により生じた場合、又は生じると納税者が考える場合、あるいは②納税者が独立企業間価格の算定方法等に係る二国間の事前確認を求める場合において、国税庁が納税者の申立てを受けて租税条約締結国・地域の税務当局との間で協議を行う手続きですii

平成30事務年度(平成30年7月1日から令和元年6月30日)は219件の相互協議事案が発生し、そのうち事前確認に係るものは163件、移転価格課税その他に係るものは56件となり、過去最多の発生件数となりました。ここ10年で見ると発生件数は増加傾向にあり、その背景の一つとして、国税庁の担当官は、個人的見解としたうえで、「アジア諸国を中心とするOECD非加盟国において、移転価格税制の執行の強化が図られていることや、事前確認制度が導入され現地に進出した日本企業の中にもそれを活用する企業が現れてきたことなどがある」と述べていますiii

また相互協議事案の処理件数については187件となり、処理事案1件あたりに要した平均的な時間は34.1か月(平成29年事務年度:29.9か月)となっています。さらに相互協議の繰越件数については528件(平成29年事務年度:496件)となり、過去最多となっています。

 

・BEPS条約で定められている仲裁規定

1 概要

日本では2019年1月1日にBEPS条約が発効しており、2019年9月30日現在で87か国・地域が署名し、その内34か国・地域が批准書等を寄託していますiv。本条約の第6部(18条~28条)で、相互協議が決裂した場合に仲裁に移行することや、仲裁の要件等が規定されています。第6部の規定を適用するかどうかは加盟国の選択に委ねられているため、双方の締約国がその適用を選択した場合にのみ適用されます(BEPS条約18条)。日本は第6部の適用を選択していますので仲裁規定が適用されますが、中国やインド等は選択していないので、仲裁規定の適用はありません。

 

2 仲裁のプロセス

仲裁とは、相互協議が開始されてから一定期間内(OECDモデル租税条約では2年以内)に両国の権限ある当局が相互協議事案を解決できない場合において、納税者からの要請に基づき、その事案が第三者から構成される仲裁委員会に付託され、その仲裁委員会の決定に基づきその事案が解決されるプロセスですv。仲裁決定は最終的な決定であり、一定の場合を除いて両当事国を拘束します(同19条4項)。

仲裁形態は、①米国の裁判所手続きにある和解手段から発展した、当事国が提示したポジションの勝者を選択する「ベースボール方式」(同23条1項)と、②OECDモデル租税条約が規定している仲裁委員会が独自に決定する方式(同条2項)がありますvi

仲裁手続きの費用は、両当事国の権限ある当局が合意によって定める方法によって両当事国が負担します。合意がない場合は両当事国が均等に負担します(条約25条)。

 

3 日本が締結した租税条約の仲裁規定

2019年12月6日現在で、日本が締結している既存の二国間租税条約において既に仲裁規定が導入されているものは次の19条約です。その内17条約は既に発効していますが、2条約は未発効です。

発効済 オランダ、香港、ポルトガル、ニュージーランド、英国、スウェーデン、チリ、ドイツ、ラトビア、アメリカ、ベルギー、オーストリア、リトアニア、エストニア、デンマーク、スロベニア、アイスランド
未発効 スペイン、ウルグアイ

今回のBEPS条約により新たに次の7か国に対して仲裁規定が導入されます。よって26か国・地域

との間において相互協議に関する仲裁規定が適用されることとなります。

アイルランド、オーストラリア、カナダ、シンガポール、フィンランド、フランス、ルクセンブルク

 

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お見逃しなく!

中国やインドなどは仲裁規定の導入をしていないため、二重課税の回避が確実に行われる保証はありません。そのような場合は仲裁による事後的な解決ではなく、戦略的な事前対応が重要となります。

 

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  1. 国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/sogo_kyogi/index.htm
  2. 国税庁ホームページ https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2019/sogo_kyogi/04.htm
  • 秦幹雄「最近の相互協議の状況について」月刊国際税務VOL.39(2019年6月)13頁。
  1. 財務省ホームページ https://www.mof.go.jp/tax_policy/summary/international/tax_convention/mli.htm
  2. OECD条約モデル第25条第5項参照
  3. 仲裁の種類について日本は、第23条2項を選択し、1項を留保しています。

財務省ホームページ

クリックして20180927mli_c.pdfにアクセス

クリックして20180927mli_d.pdfにアクセス

 

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編┃集┃後┃記┃
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激動期は変化のチャンスでもあります。
前向きに捉えて、共に頑張りましょう。

最後までお読みいただき、有難うございました。

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