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コロナウイルスが猛威を振るう中、国内外関わらず様々な事業者が事業の撤退を余儀なくされているかと思います。そこで今回は、中国からの事業撤退の手法と留意点について解説します。

事業撤退の手法

中国における事業撤退の方法には図表1のような方法があります。

図表1【事業撤退の方法と概要】

方法 概要
解散・清算 経営期間の満了、合弁目的の達成や継続経営が困難な場合など、状況に応じ次の3種類の方法により行われる。

1)普通清算:企業が自主的に清算委員会を組織できる場合

2)特別清算:下記3)以外の理由で企業が自主的に清算委員会を組織できない場合

3)破産清算:債務超過に陥り、債務の弁済ができない場合

出資の譲渡 企業の清算手続きに要する時間及び労力を節約できる。ノウハウ、営業権等の無形資産を持つ欠損会社などでの活用を考慮すべき。
減資 登録資本金を減少させる。法令に規定があるが、実務上は極めて困難である。
休眠 一時的に業務を休止する。ただし、休眠中の期間でも、法定監査及び税務申告の必要がある。
組織
再編
合併、事業譲渡、分割など次のような方法が考えられる。

・不採算地域の企業を他の地域の収益企業に吸収合併させ、被合併企業を解散する。

・一部の事業を分割や譲渡することにより、規模縮小を図る。

解散・清算の税務上の留意点

事業撤退の手法のうち、最も一般的な方法は、普通清算による解散・清算です。

普通清算の実施に当たっては、税務局から抹消許可を取得する必要がありますが、取得に先立ち、税務局による税務調査が行われます。税務調査において、しばしば指摘される事項には、次のようなものがあります。

  • 不適格領収証(発票)による費用の損金算入の否認

  • 日本人駐在員の個人所得税の申告漏れ

  • 貸倒損失、棚卸資産損失の損金算入の否認

  • 不正常損失にかかる増値税の仕入税額控除否認

  • 輸出還付増値税の計算誤り

  • 印紙税の未納付又は過少納付

  • 海外送金に関わる源泉税の徴収納付漏れ

税務調査により、過少申告や過少納付が判明した場合、本税を追加納付するだけでなく、本税の50%~500%に相当する加算税および年率18.25%の延滞税も納付しなければなりません。

 

これらの税務上の問題点以外にも、中国固有の外為法や関税制度に関するコンプライアンス義務違反の有無についても調査されます。

例えば、進料加工や来料加工などの保税貿易を行う企業の清算時点での実在庫が、輸入時点で関税支払が留保される輸入材料(保税材料)の税関記録よりも少ない場合には、当該保税材料を中国国内に販売したとみなされ、関税、増値税を追加納付しなければなりません。または、税関の輸出入外貨建債権債務の残高が、企業の帳簿残高と合わず消込照合ができない場合、罰金が課されることになります。

これらのリスクを低減するためには、解散決議をする前に、専門家による税務デューデリジェンスを行うことを考慮してみる必要があると思われます。

 

◆ 情 報 提 供 :太陽グラントソントン(グラント・ソントン 加盟事務所)

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