プライベートバンクへの口座開設の申込には、信頼できる紹介者やプライベートバンクのバンカーとの出会いが必要となるので、気軽に開設できる口座ではありません。
ですが、利用できれば資産の承継や運用などに関する法律や税金などの面からも資産を守るためにサービスを提供してくれるので、富裕層にとって、とても有難い金融サービスです。
資産が膨大なため、保有資産の明細や負債の内容など資産状況が不明な場合でも、プライベートバンクでは、資産を整理し、相続、事業承継、M&A、不動産売買まで、資産に関する金融サービスを総合的に提供してくれます。
このように富裕層にとって手厚い金融サービスを提供してくれるプライベートバンクは、魅力的です。
ここでは、プライベートバンクのメリットとデメリットについて具体的に見ていきます。
目次
プライベートバンクを活用するメリット
手厚い金融サービスが受けられるプライベートバンクは、富裕層にとってとても有難いサービスが満載です。
口座開設後、どのようなメリットがあるのでしょう?
富裕層ならではの悩みへの対応
プライベートバンクは、顧客が富裕層に限られているため、富裕層が何を感じどんなことを求めているか、不安になっているかなどの知識に富んでおり、相談や提案などもスムーズです。
特に、プライベートバンカーは担当制になっていることが多く、金融に限らず、プライベートに関することまで、様々な相談に乗ってもらえることも、相談相手の少ない富裕層にとっては、とても有難いサービスが満載です。
オーダーメイド運用
お客様の状況(例えば、職業、家族構成、年齢、負債、相続など)から資産状況を把握し総合的な資産運用についてマネジメントや提案を受けられます。
その顧客専属のバンカーがいれば、為替や株価の変動が起こった場合でもスピーディーな相談が可能です。
またバンカーの中には、家族ぐるみの信頼関係を築き、子や孫の代まで同じバンカーが担当する場合もあります。
期待利回りの良さ
プライベートバンクは、富裕層向けの金融サービスなので、一口の取引が数千万もしくは、数億円ということが多いです。
プライベートバンカーが顧客へ厳選された商品を提案し資金を運用します。
運用資金は、高額を扱うことにより期待利回りがよくなる傾向があるため、リスクを精査し運用を行います。
資産運用以外のサービス
お客様には、代々の資産家、経営者、アーティスト、スポーツ選手、医師、弁護士などの高額所得者と考えられている職業の方が多くいます。
そして、事業承継や事業再構築などのコンサルティングや相続対策、ご家族の留学のお手伝い、最先端医療施設の紹介など、金融関連以外の相談にも対応します。
海外特有の金融商品
一般の銀行取引ではない世界中の資産家が利用しているサービスと同水準のサービスと優遇された海外特有の金融商品への資産運用が出来ます。
プライベートバンクを活用するデメリット
富裕層のニーズに寄り添ったプライベートバンクですが、メリットばかりではありません。
どんなデメリットがあるのでしょうか?
長期運用による資金の塩漬け
プライベートバンクの最低預入額は、少なくとも2億円〜5億円と言われております。
もし、最低預入額程度の金融資産しかない場合、運用が長期にわたり塩漬け*になるリスクもあります。
(*元本割れの株式を保有すること)
複雑な確定申告
国外資金となったり、運用形態が複雑な場合、毎年の確定申告の際、会計事務所に提出する書類が多くなったり、確定申告の計算が複雑になったり、二重課税問題が出たりします。
特に、海外の金融機関は、日本の銀行、証券会社、生命保険などと異なり、日本の金融庁が日本の銀行、証券会社、生命保険に行政指導で作成を求めている確定申告用の資料を、作成することはなく、しかも、すべて英語であることが多いため、確定申告の数値の集計や計算が非常に煩雑になってきます。
英語でのコミュニケーション
日本のお客様は、日本人のプライベートバンカーが担当になることが多いのですが、全員が日本人や日本語が出来るわけではなく、資料がすべて英語ですので、英語が出来る方が望ましいです。
まとめ
富裕層の資産を守り、仕事を通してその家族の人生に寄り添って貰えるプライベートバンクは、富裕層にとって「安心」「信頼」という大きなメリットがあることは確実ですね。
ただ、サービス言語の問題、その後の手続きなど大変なこともセットでついてきます。
それを考慮した上でも、信頼できる専属バンカーを持つことが出来るということは、富裕層にとって魅力ではないでしょうか?